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このページはいわば横浜 中国料理 龍鳳の番外編です。 ここに取り上げた三品は常時販売はしていません。いずれも最近見直されたスローフウドの代表的なもので、本物は手間ひまと材料費が掛かります。年末から旧正月にかけてご予約いただいたお客様にお出ししています。大変好評で本物がわかるファンが増えて来ましたので、スタッフ一同製作の苦労がむくわれ、よろこんでいます。 風肉(フォンヨッ)・臘腸(ラッチョン)ともに乾燥熟成には厳しい北風、太陽が欠かせません。 夜間気温が肉が凍るほど極端に下がることのない北緯34度帯に位置し、シベリアからの北風が東京湾の潮風を加えて吹き募る横浜は臘腸作りに理想の環境です。 臘とは旧暦の12月のことで、過っては軒先の臘腸干しは中華街の冬の風物詩でしたが、家々がビル化され干し場がなくなり我が家のように自家製臘腸を作る家はもはや数軒となりました。 さらに、本場と言われる広東、台湾では緯度が低く冷たい北風が吹かず、自然乾燥の条件には恵まれていません。在横浜の華僑一団が広東旅行のさい、お土産として現地の有名店で臘腸を大量購入し、帰浜後に食くして風味の違いに落胆し、臘腸は横浜が一番と再確認する話はそこここで耳にします。 風肉(フォンヨッ)とは豚ばら肉を味付けし天日に干し味噌を塗り、更に干し冷暗所で熟成させた広東の保存食です。 大根餅は大根を細切りにしてとろ火にかけ出てきた水分に繋ぎの粉や椎茸、生落花生、干しエビ、風肉を入れ更に味をいれセイロで蒸し上げたもので、お餅のように切り分け、油でこんがり焼き上げ食します。 臘腸(ラッチョン)は豚肩ロース、三枚肉、背脂の細切れに味付けし中国酒をたっぷり注ぎ、豚の腸に詰め天日と北風で干し上げた腸詰です。 |
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風 肉 (臘 肉) |
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味付け三日めの風肉、これからお日様と北風で干し上げます。 | 更に中国味噌をぬり干しパラピン紙で包み干し上げます。 | |||||||||||||
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仕込から半月ほどの風肉、この後冷暗所で熟成させます。 ごはんやお酒の友として、お料理のベースとしても利用します。 |
風肉 (フォンヨッ)を深皿で15分ほど蒸して5mm厚にスライスし皿に盛り蒸かした時に出た油と味噌をかける。 食通は脂身を好みます。 |
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豆苗炒風肉 2mm厚にスライスした風肉を蒸し、豆苗炒めに和えて供する。 豆苗の代わりに青たかな、菜の花、インゲンなどでも可。 その他2mm厚にスライスした風肉と水で戻した干し貝柱で炊き込みご飯もおいしい、仕上げにアサツキを少々。 |
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大根餅 (ロオバッゴォウ) |
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材料は椎茸、生落花生、干しエビ、風肉、三浦大根、在来米粉。 | 千切りした三浦大根をとろ火にかけ出てきた水分と粉、味、材料を合わせる。決して水を加えない。 | |||||||||||||
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90分ほどで蒸し上げた大根餅(ロオバッゴォウ)白ゴマをふりかける。 | 蒸しあがった大根餅をカットし、鍋に油をひきこんがりと焼き上げる。油なしでテフロン鍋で焼くとおいしくない。 |
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家庭でつくる大根餅レシピ大根2KG 生落花生300g 蝦米150g 特厚シイタケ12枚 上記の分量は大家族向けで直径36から38cmの中華セイロ1枚分のレシピです。 大根:三浦大根が望ましいのですが練馬、青くびや地方地方の大根で作るのもいいでしょう。 こんなに材料を料を使うの?と驚いてはいけません。大根餅と称しすこしばかりの肉片がカクレンボしている物もあるようですが、元来、大根餅は非日常のハレの食べ物で中身を贅沢にします。ゆえに営業利益を無視しているため [家庭で作る・・・] としました。 作り方: |
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臘腸(ラッチョン)
レシピ:豚肉4KG (背脂0.5KG 肩ロース1KG バラ肉2.5KG) |
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2週間以上干した臘腸。 | 豚肩ロース、三枚肉、背脂の細切れに味付けし豚がおぼれるほど中国酒をたっぷり注ぎ練り合わせる。赤身だけでなく脂身もバランスよく入れる。 | |||||||||||||
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豚の腸(塩づけ腸ひと房5.000円)に詰め込んでいく。 |
ひねって長さを整え糸で縛る。
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竿にさし乾燥させるため竹串で穴をいくつかあけ、お日様と北風で3週間干し、冷暗所で熟成させます。茹でてから干す方もいるようですが我が家では美味しさ優先で生のまま干します。 |
8分ほど蒸した臘腸、やみつきになる美味しさです。 | |||||||||||||
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スライスして供します。 | ||||||||||||||
======================== 焼腸詰レシピと作り方 写真はありませんが1・2日の短期間でできます。 豚肉4KG (背脂0.5KG 肩ロース1KG バラ肉2.5KG) アラシオ35g さとう200g 味の素30g 醤油100cc こしょう少々 硝40g(硝酸カリウム) 酒120cc( 清酒、メイクル酒、紹興酒などを好みでMIX ) 豚肉は挽いてはいけません。包丁で1cm角ほどに切ります。 硝酸カリウムはハム、ベーコンの添加剤で保存性、発色を高めます。 薬屋さんで取り寄せで500g1800円ほどです。 ======================== 上記の味は少々濃いようですが保存性を考慮して濃いめにしました。 お近くに東急ハンズのような自作援助店があると小分けでソーセイジ用塩漬け豚腸や簡易手動マシンが販売されています。 プラスチック製の手まわしひき肉機の交換付属品があるとおもいます。 マシンが手に入らない時はテーパー状の押し込み機のようなものを自作してください。 (マシンがないときはステンレスで作ります。 テーパーは長さ20cmぐらい、根元直径35mm、先端直径15mmぐらいで根元には肉を棒で押し込みやすくするためジョウロ状のお皿がつくといいでしょう。2・3回こっきりなら器用な人はケチャップの6斤缶などを解体して作れるかもしれません。) 腸は水分を搾りすぎるとテーパーに装着しにくくなります。 腸の切り口を小口径部からぐぐっと押し込み順次しわしわと送り込みます。 テーパー先端より25cmほどのこして(まだ縛らない) 肉を詰めていき腸を順次送り出します。 滑りが悪い時は肉に酒を追加してください。 私は酒好きなのでいつも多めにします。 あまりギュウギュウ詰にしないこと。 最後に直径2cm強に形を整えて両端を縛り液につける。 豚腸をボールに入れた水の中にいれ30分ほど水を変え塩出しする。 途中蛇口にはめて水を流し内壁も洗う。 腸を水切りし肉餡を詰め両端を腸をぐるりとやって縛る。 水2 水あめ1 醤油1 清酒1 (あれば食紅少々)の液に小1時間漬ける。 鉄棒に上下に長く(競艇のコース状)トグロ巻きし40分から1時間ほどで焼き上げる。 明炉をお持ちでない方は1斗缶の天辺を切り取り上辺より5cm下がった 対角線に鉄棒を通す。鉄串を束ねて代用してもいい。2段重ねると鶏や鴨が焼ける。 底辺の上の天辺と違う対角線の一方にたれる焼汁をにがす硬貨大の穴を空ける。 反対側を角に沿って1辺8から10cm 缶きりで切り込み内側に起こす。 腸に竹串で適当に穴を開ける。忘れると酒と空気が膨張して破裂する。 鉄棒に巻きつけて太釘で穴を2.3個あけたラード一斗缶の蓋をかぶせる。 五徳に乗せ初めは強火でその後全開の携帯コンロより少し弱い火であぶる。 熱気は缶底角の開口部より缶内部に入り込む、たれた汁が反対側の硬貨大の穴から流れ出る様工夫して極少し缶を傾ける。 汁受け容器も用意する。焼時間30分から50分。 以上です。成功を祈ります。 |